女の恋愛図鑑

「きったんには、信頼も何も感じなくなってしまった。別れてください。」

「…」
何も言わないの?
それとも、何も思っていなかったりして。
「本当は嫌だ。でも仕方ない。」
きったんは了承した。「もし、次に出会った子のために、これだけは約束してほしい。出来ないことを、約束しないで。」


きったんは俯いてしまっている。
暗い。いつも元気でいる彼を、こんなにしてしまっているのは、紛れも無くあたしなんだ。


後悔は無かった。
それはあたしに、次がいてるからに違い無かった。

自分を嫌いになりそうだったけど、人生にはこういう事もあると思って無理矢理納得した。

さよなら。短い間だったけど、楽しかったよ。