それは鎖のように《短編》



蝶は蜘蛛に食べられて終わりを告げる。


私もいつか彼によって殺されてしまうのかもしれない。限度を越え、絞め殺されてしまう日が来るのかもしれない。




私は彼になら殺されてもいい。

いや、彼ではないといけない。





彼以外に触れられたくないから。







私の身体や心は彼のために在り、彼の"モノ"だ。





目に見える縛られた跡、目に見えることのない心を縛る鎖。



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