可愛すぎてたまんない
「今日もひでぇバカぶりだな」
隣に立っている春海先輩が少し屈んで私の耳元に顔を近づけて、笑いながら囁いた。
近い…!!
顔が近すぎる…!!
「ソ、ソウデスネ」
緊張でカタコトになる私を、「ふっ」と鼻で笑う春海先輩。
「…笑わないでくださいよ」
ぷくっと頬を膨らまして怒ると今度は声を出して笑われた。
「あはは!ごめんね、今日もみおりん可愛いなと思ったらね〜、ついつい」
優しく私の頭を撫でながらそう言われて、どんどん顔が熱くなってくる。
実は春海先輩には2週間ほど前に告白したばかり…
返事はちゃんとしてもらってない……
『へぇ、俺のこと好きなんだ…そっか…』って、何だか新しいおもちゃを見つけたみたいな、嬉しそう?な顔でそう言われただけ。
それからというもの、今みたいに顔を近づけてきたりとか、みんなからは見えないように手を握られたりとか。
スキンシップ…というより私をいじめて楽しむようになった春海先輩。
タチの悪い人を好きになってしまった……って後悔してももう遅い。
「赤くなった顔も…凄く可愛い」
こんな甘い言葉かけられて
嫌いになれって方が無理だ……