天正さんちの家族ごっこ〜私に異母兄弟が七人もいる件について〜
桜文兄さんが一緒なら確かに安心だけど、でも、本当にあの人がストーカーと決まった訳じゃないし、もし本当にストーカーなら桜文兄さんに危害を加えようとするかもしれない。
私が返答に迷っていると、
「バーカ」
と横から声が上がった。
菊がじとりと私のことを見つめながら、
「コイツの勘違いに決まってるだろう。こんなちんちくりんをつけ回す物好きなんて、いる訳ねーだろ」
むっかーっ!!!
確かに私自身、まさかストーカーされるなんて思ってなかったけど。でも、なにもそこまで言うことないじゃないっ!!
あまりの腹立たしさに言葉が出ないでいると、
「そんなことないと思うけどなあ」
そう言ってくれたのは桜文兄さんで、だけど。
「牡丹ちゃん、かわいいと思うよ。ハムスターみたいでさ」
「は、ハムスター……?」
あんぐりと開いてしまった口をどうすることもできないでいる私の傍らで、
「ぷっ……!」
と不快な音が鳴った。梅吉兄さんはげらげらとお腹を抱えて笑い、菊も口を抑え、ぷるぷると肩を小刻みに震わせる。
「あれ。俺、おかしなこと言った?」
分かってる……。桜文兄さんには全く悪気はないって。でも、だからってハムスターみたいなんて。いや、確かにかわいいよ、ハムスター。だけど、それってやっぱり私がちんちくりんってことだよね……。
いつまでも鳴り止まない笑い声を背景に、私は桜文兄さんの好意をありがたく受け取ることにした。
私が返答に迷っていると、
「バーカ」
と横から声が上がった。
菊がじとりと私のことを見つめながら、
「コイツの勘違いに決まってるだろう。こんなちんちくりんをつけ回す物好きなんて、いる訳ねーだろ」
むっかーっ!!!
確かに私自身、まさかストーカーされるなんて思ってなかったけど。でも、なにもそこまで言うことないじゃないっ!!
あまりの腹立たしさに言葉が出ないでいると、
「そんなことないと思うけどなあ」
そう言ってくれたのは桜文兄さんで、だけど。
「牡丹ちゃん、かわいいと思うよ。ハムスターみたいでさ」
「は、ハムスター……?」
あんぐりと開いてしまった口をどうすることもできないでいる私の傍らで、
「ぷっ……!」
と不快な音が鳴った。梅吉兄さんはげらげらとお腹を抱えて笑い、菊も口を抑え、ぷるぷると肩を小刻みに震わせる。
「あれ。俺、おかしなこと言った?」
分かってる……。桜文兄さんには全く悪気はないって。でも、だからってハムスターみたいなんて。いや、確かにかわいいよ、ハムスター。だけど、それってやっぱり私がちんちくりんってことだよね……。
いつまでも鳴り止まない笑い声を背景に、私は桜文兄さんの好意をありがたく受け取ることにした。