天正さんちの家族ごっこ〜私に異母兄弟が七人もいる件について〜
第6戦:ウソ吐き次男と星空と、な件について
キーンコーンと甲高いチャイムの音が鳴り、私はお弁当を取り出すとすぐに机の上に広げる。今日のおかずはなにかなあ。あっ、ミニオムレツが入ってる! これ、大好きなんだよね。
オムレツは最後に取っておいて。キャロットラペから食べようと摘んでいると、ふと教室の中が騒がしくなった。どうしたんだろう。とある一角から、おめでとうの声が飛び交っていた。
「何かあったの?」
訊ねると、その中心にいた栞告はうれしそうに、
「あのね、今度、梅吉先輩とデートできるんだ」
「えっ、デート?」
デートって、それも梅吉兄さんと?
栞告と梅吉兄さんって、付き合ってたの!?
驚いていると、栞告は、にこりと笑って、
「三カ月後だけどね」
さらりとそう言った。
はあ? 三カ月後……? あれ、私の聞き間違いかな。
「えーと、三カ月後? 三日後とか三週間後じゃなくて?」
「うん、三カ月後」
やっぱり栞告は、きっぱりと返す。
「だって先輩、忙しいから。仕方ないよ」
「良かったね。栞告、中学の頃からずっと先輩のこと好きだったもんね」
「うん。がんばって声かけてみて良かった」
「おめでとう」と、また祝福ムードに包まれる中、私は一人その場の雰囲気についていけず。ぱくぱくと無言でお弁当を食べ続けた。
オムレツは最後に取っておいて。キャロットラペから食べようと摘んでいると、ふと教室の中が騒がしくなった。どうしたんだろう。とある一角から、おめでとうの声が飛び交っていた。
「何かあったの?」
訊ねると、その中心にいた栞告はうれしそうに、
「あのね、今度、梅吉先輩とデートできるんだ」
「えっ、デート?」
デートって、それも梅吉兄さんと?
栞告と梅吉兄さんって、付き合ってたの!?
驚いていると、栞告は、にこりと笑って、
「三カ月後だけどね」
さらりとそう言った。
はあ? 三カ月後……? あれ、私の聞き間違いかな。
「えーと、三カ月後? 三日後とか三週間後じゃなくて?」
「うん、三カ月後」
やっぱり栞告は、きっぱりと返す。
「だって先輩、忙しいから。仕方ないよ」
「良かったね。栞告、中学の頃からずっと先輩のこと好きだったもんね」
「うん。がんばって声かけてみて良かった」
「おめでとう」と、また祝福ムードに包まれる中、私は一人その場の雰囲気についていけず。ぱくぱくと無言でお弁当を食べ続けた。