純恋歌
「大橋さんおはよう」

「……」

「大橋さん?」

「あ、私か!ごめんおはよう」

ギリギリまで西村を使用していた私は中学に入りまだ新しい名前に違和感があり反応出来ない事も有った。

「どうする?入る部活決めた?」

そう話して来るのは三宅麻央。

別の小学校から来たぼっちの私に優しくしてくれる奇特な人物だ。

「うーん。小学生時代に色々習い事やってたからねぇ」

しみじみ思うは私って沢山辞めてほんと継続力ないなと。

「じゃあさ、私バスケ部に入るから一緒に入ろうよ」

「バスケ部とか学校の1軍の集まりじゃないですか」

「1軍?」

1軍と言う単語に麻央は不思議そうな顔をしてた。伝わらないなら良いよ。

特にやりたいのも無いし私は付き添うように入部した。

「バスケ部って朝練無いらしいよ」 

「しゃあ!ナイスッ!寝れる!」

麻央の言葉に力強くガッツポーズした。

しかしまあバスケ部に入る人の多い事多い事。

スラムダンクに影響されて

「安西先生バスケがしたいです」

が、そこら中で聞こえる聞こえる。

ポケモンゲットだぜ!の次は安西先生バスケがしたいです!かよと少し頭を悩ませた。

そんな事を言うが私も朝、母親に起こされる時

「あんた!もう7時半過ぎてるわよ」

「大丈夫!まだ慌てる時間じゃない」

スラムダンクのキャラの仙道返しする程、ガッツリ影響されていた。

私達の女バスは強豪校ってわけじゃなくどっちかと言うとゆるーい感じの部活だった。

先輩達も優しくキャピキャピしてた。

逆に男バスはゲロ吐くんじゃないかってぐらい走らされたりしてて、始めは40人以上が安西先生バスケがしたいです連中が居たが半年過ぎた頃には20人以下となっていた。
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