純恋歌
そしてなぜか私にフラれても男子はさほどダメージを負わないらしいと麻央から耳にした。

「ずっと好きでした、付き合ってください！」

「ごめんっ！！」

「了解！じゃ！また明日！」

「え？う、うん」

緊張感丸出しで告白してくるから断腸の思いで心を痛めながらふってた。

けれど、たしかに次の瞬間にはお疲れしたと言わんばかりにケロっとしてるように思えた。

（え！？ずっと好きだった人に振られてもそんなに簡単に立ち直れるの！？）

どいつもこいつも口だけでワンチャン付き合えたらラッキーぐらいにしか思ってないように受け止めた。

（そういや私って高嶺の花じゃなくてたんぽぽだったな）

あの時、栗原君に言われた時は爆笑したのに何故か3年の時を越えてじわじわとムカついていた。

遅延生の毒かって思った。

つか、告白して振った相手に気にされたらそれはそれで気まずいがそれでもよ！

少しはショック受けても良いんでねぇかい？

流石の私でも好きな人にふられたら1日は寝込むよ？

その話しを弟の真に聞いてもらうと

「わんこそばと一緒よ、そんなんいちいち振られた相手に構ってられんわ。次々といくんよ」

ジャガイモは言いやがった。揚げるぞこの野郎？

小学校の時は

「姉ちゃん笑わせる！」

とか

「姉ちゃん好き！」

とか

「姉ちゃんと結婚したい！」

だとか言ってたのに今は二言目には

「うぜぇ」

ちなみに姉ちゃんと結婚したいと言ってたは私の妄想と願望ね。弟LOVE。

弟は母と私に絶賛反抗期連載中。

これも成長と言えどお姉ちゃん悲しい寂しい。早くこの連載完結してほしい。

「亜依子ってほんとブラコンよね」

麻央に飽きられ顔で言われた。

「ムカつくけど可愛いんよね」

そんな中2の弟はスケボーをはじめてた。

スケートボーダーってやつだ。

私がアフリカ民族の次に苦手とする人種だ。
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