純恋歌
日本の夜明けぜよ
年末になり私と真は宮島に年越しカウントダウンに行く事にしていた。
電車に乗り宮島の最寄り駅で降り父と待ち合わせをしていた。
「よう、寒いなぁ」
トレンチコートを着てる父は寒そうにするも今日が楽しみだったのか少し嬉しそうだった。
「母さんは?」
「来るわけないでしょ」
「そりゃそうか」
わかりきった答えの質問も久々に母と会いたかったのか少ししんみりした表情をしていた。
フェリーに乗り宮島を目指す。
船上は凍えるように寒いので私はすぐに客室に入った。
「今年最後に沈没でもされたら堪らんからやめてくれ」
そう言ったが父と弟は数年前に流行った映画のワンシーンをやるぞと外に出てやっていた。
「タイタニックごっこ、くっそ寒かった」
そう言う中2の弟も久々の父との再会が嬉しかったのか今日は反抗期がないように思えた。
フェリーから降り、宮島を歩いてまわってると父が不意に聞いてきた。
「宮島の鳥居って不思議じゃないか?」
不思議と思うも思わないもそんな事考えた事ないけど、聞いてほしいんだろうなと思った。
それから
「鳥居がどうやって海の中で100年以上も前に建てられたか知ってる?」
とか、
「厳島神社は海の上に建てられてるけど何故沈まないか知ってるか?」
とか、私の人生に1mmも微塵も関係ない話の連続に
「お前はうんちく大好きのくりぃむしちゅーの上田か!」
父に思わず言い放ってしまった。
電車に乗り宮島の最寄り駅で降り父と待ち合わせをしていた。
「よう、寒いなぁ」
トレンチコートを着てる父は寒そうにするも今日が楽しみだったのか少し嬉しそうだった。
「母さんは?」
「来るわけないでしょ」
「そりゃそうか」
わかりきった答えの質問も久々に母と会いたかったのか少ししんみりした表情をしていた。
フェリーに乗り宮島を目指す。
船上は凍えるように寒いので私はすぐに客室に入った。
「今年最後に沈没でもされたら堪らんからやめてくれ」
そう言ったが父と弟は数年前に流行った映画のワンシーンをやるぞと外に出てやっていた。
「タイタニックごっこ、くっそ寒かった」
そう言う中2の弟も久々の父との再会が嬉しかったのか今日は反抗期がないように思えた。
フェリーから降り、宮島を歩いてまわってると父が不意に聞いてきた。
「宮島の鳥居って不思議じゃないか?」
不思議と思うも思わないもそんな事考えた事ないけど、聞いてほしいんだろうなと思った。
それから
「鳥居がどうやって海の中で100年以上も前に建てられたか知ってる?」
とか、
「厳島神社は海の上に建てられてるけど何故沈まないか知ってるか?」
とか、私の人生に1mmも微塵も関係ない話の連続に
「お前はうんちく大好きのくりぃむしちゅーの上田か!」
父に思わず言い放ってしまった。