純恋歌
「たくぴょん!本当に治ってよかったね」

三宅さんも吉田さんも僕に近づいて笑顔で話しかけてきた。

高校卒業して以来の久しぶりの再会にめちゃくちゃテンション上がった。

そして吉田さんはバリバリのリーゼントにしててカッコよかった。

「はじめまして!」

「あ、ども」

大輔は和寿達と挨拶してた。

「私、大輔さんのドラムテクが凄い好きで!ファンです!」

吉田さんは大輔に会えて興奮してた。

「吉田さんって人、めっちゃ可愛いの」

「僕、剛と中学時代の同級生の翼って言います!亜依子さんのめっちゃファンで握手してください!」

気がつくと亜依子も大輔も色々な人達と握手や写真に応じていた。

ひと通り対応を終えた亜依子が僕の隣に来て

「おはよ。体調大丈夫?」

「うん」

「良かった。つか、大学入学以来に拓郎のスーツ姿見るから激萌えるわ、鼻血出そう」

ぎゅっと腕を組んできた。

チャペルで行われる結婚式で先に入場してきた新郎の剛のガチガチに緊張して足が震えてる姿に笑いが起きた。

聖歌隊の歌声とオルガンに合わせて扉が開き父親に付き添われた花嫁さんが入場してくる。

ゆっくり父親から新郎の剛に渡され神父の元誓い合った。

退場の際、幸せそうな2人に盛大にライスシャワーを浴びせられ2人は多くの祝福を受けた。

みんな下投げで優しくライスシャワーしてるが亜依子は野球選手さながらのオーバースローで全力で剛に叩きつけてるような気がした。

「松本拓郎様」

「はい」

「結婚証明書にサインをお願いします」

「え?僕がですか?」

「はい、新郎の剛さんが是非との事で」

「新婦側に大橋亜依子様サインをお願いします」

新郎の友人の所に名前を書いた。

披露宴も大盛り上がりで乾杯の挨拶には大輔が笑いのある挨拶をした。

「皆さまひとまず乾杯のグラスはお手元に置いていただきまして。あれは私が剛君と初めて会った日…」
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