純恋歌
僕が亜依子の事を好きになったのは小学6年生の時。
僕は男のくせに虫が苦手だった。
友達はカブトムシやクワガタとか好きだったが僕は無理だった。
もっと言えば金魚などの魚なんかも無理。
「男のくせに情けねー」
そんな風に馬鹿にされていた。
しかし、怖い物は怖い。
その日、塾の入り口でセミが横たわっていた。
セミは噛んだり刺したりして来ないが羽をバタバタさせて暴れてくるから僕にとって恐怖だった。
「こんにちわー!げっ!セミ!」
この夏から新たに入塾してきた西村さんが嫌な顔でセミを見つけ同じく固まった。
僕と2人顔を合わせるも互いに苦笑いした。
その後、お互いセミに視線を戻し無言の時間が流れた。
【どっちがやるか】
無言の駆け引きが始まった。
すると西村さんは『男のくせに』とか『男なんだからやって』とは言わず呼吸を整え意を決して近づいて行った。
西村さんが払い除けようとした瞬間、セミが飛び立ち西村さんの顔に向けてアタックしてきた。
「ギャーーーーーー!!!」
「うわーーーーーー!!!」
僕と西村さんは大慌てで逃げだした。
「あはははは!あー、ビックリした!もうセミ信用しないわ」
西村さんは笑っていた。
「ごめんね、ありがとね」
「嫌いな事は仕方ないから良いよ。でも得意になってくれたら助かるかも。さ、入ろ」
そう西村さんは僕に言ってくれた。
自分も虫がめちゃくちゃ嫌いなのに僕を助けてくれた。
それから気がついたら
(今日は塾来てるかな)
と、あなたをいつも追ってました。
そしていつしかこれが恋なんだと小学生ながらに気づいてしまいました。
おばあちゃんと再会し10秒で握手した亜依子はキラキラ輝く笑顔で握り返した。
「おばあちゃん私もまた会えて嬉しい」
そう笑う亜依子の顔は僕が初めてあなたに恋をした時と同じ笑顔だった。
僕は男のくせに虫が苦手だった。
友達はカブトムシやクワガタとか好きだったが僕は無理だった。
もっと言えば金魚などの魚なんかも無理。
「男のくせに情けねー」
そんな風に馬鹿にされていた。
しかし、怖い物は怖い。
その日、塾の入り口でセミが横たわっていた。
セミは噛んだり刺したりして来ないが羽をバタバタさせて暴れてくるから僕にとって恐怖だった。
「こんにちわー!げっ!セミ!」
この夏から新たに入塾してきた西村さんが嫌な顔でセミを見つけ同じく固まった。
僕と2人顔を合わせるも互いに苦笑いした。
その後、お互いセミに視線を戻し無言の時間が流れた。
【どっちがやるか】
無言の駆け引きが始まった。
すると西村さんは『男のくせに』とか『男なんだからやって』とは言わず呼吸を整え意を決して近づいて行った。
西村さんが払い除けようとした瞬間、セミが飛び立ち西村さんの顔に向けてアタックしてきた。
「ギャーーーーーー!!!」
「うわーーーーーー!!!」
僕と西村さんは大慌てで逃げだした。
「あはははは!あー、ビックリした!もうセミ信用しないわ」
西村さんは笑っていた。
「ごめんね、ありがとね」
「嫌いな事は仕方ないから良いよ。でも得意になってくれたら助かるかも。さ、入ろ」
そう西村さんは僕に言ってくれた。
自分も虫がめちゃくちゃ嫌いなのに僕を助けてくれた。
それから気がついたら
(今日は塾来てるかな)
と、あなたをいつも追ってました。
そしていつしかこれが恋なんだと小学生ながらに気づいてしまいました。
おばあちゃんと再会し10秒で握手した亜依子はキラキラ輝く笑顔で握り返した。
「おばあちゃん私もまた会えて嬉しい」
そう笑う亜依子の顔は僕が初めてあなたに恋をした時と同じ笑顔だった。