純恋歌
死んでもいい
【ま】を失ったのは小学6年生の頃。
頭をケガした時に病院に治療してもらいに行った時だった。
男の子とぶつかりそうになりドンっと尻もちをついて立ち上がってその子のお母さんと少し話しをした後
(あれ?立ちくらみが…)
世界がぐるぐるまわり気がついたら倒れていた。
「……くろう……拓郎?」
母親の呼び掛けにゆっくり起き上がり僕はそれまでママと呼んでたがなんて呼んで良いかわからず、ぼーっとしていた。
「拓郎大丈夫?倒れて気を失ってたから心配してたのよ?どこか痛い所や気分の悪い所はない?」
「……大丈夫」
力なく答えるも母は目を覚めた事に安心し特に心配はしてなかった。
その日は頭痛はするものの頭を怪我してるからだろうと夜には帰宅した。
翌日には学校に行った。
「松本君!おーい、松本君?え?無視?」
自分の苗字を呼ばれても反応出来なくなっていた。
「待ってよ、ねぇ松本!待ってって!んだよ、あいつ!」
友達に怒られても意味がわからなかった。
徐々に【ま】が失った事に気がついていく。
まを指差して
「これって何?」
母さんに尋ねて【ま】と言われても全く理解が出来なかった。
形はわかる。
この世には様々な文字があるが、わかりやすく説明するとピラミッドに書かれてる文字を見た所で初めて見る人は読めないし、書けないし、それを口にされても理解出来ないと思う。
何回か聞いたり書いたりすれば解読する人も居るだろうが、僕には解読出来ず、僕にとって【ま】が失われてしまった。
頭をケガした時に病院に治療してもらいに行った時だった。
男の子とぶつかりそうになりドンっと尻もちをついて立ち上がってその子のお母さんと少し話しをした後
(あれ?立ちくらみが…)
世界がぐるぐるまわり気がついたら倒れていた。
「……くろう……拓郎?」
母親の呼び掛けにゆっくり起き上がり僕はそれまでママと呼んでたがなんて呼んで良いかわからず、ぼーっとしていた。
「拓郎大丈夫?倒れて気を失ってたから心配してたのよ?どこか痛い所や気分の悪い所はない?」
「……大丈夫」
力なく答えるも母は目を覚めた事に安心し特に心配はしてなかった。
その日は頭痛はするものの頭を怪我してるからだろうと夜には帰宅した。
翌日には学校に行った。
「松本君!おーい、松本君?え?無視?」
自分の苗字を呼ばれても反応出来なくなっていた。
「待ってよ、ねぇ松本!待ってって!んだよ、あいつ!」
友達に怒られても意味がわからなかった。
徐々に【ま】が失った事に気がついていく。
まを指差して
「これって何?」
母さんに尋ねて【ま】と言われても全く理解が出来なかった。
形はわかる。
この世には様々な文字があるが、わかりやすく説明するとピラミッドに書かれてる文字を見た所で初めて見る人は読めないし、書けないし、それを口にされても理解出来ないと思う。
何回か聞いたり書いたりすれば解読する人も居るだろうが、僕には解読出来ず、僕にとって【ま】が失われてしまった。