純恋歌

暑い思い出

ギャラリーを入れ総勢20名の暇人が公園に集まった。

各4つの小学校の代表の4人が戦い決める事となった。

「つか、なんで3年が居るんだよ？」

健太は当時3年生の先輩と一緒に居た。

「俺がこの喧嘩の大元だからだよ」

その人は岩倉さんと言って健太の小さい頃から仲良くしてる先輩だった。

どうやら喧嘩するよう健太にけしかけたのは岩倉さんで俺達にはそれぞれ誰が勝ち残るかお金が賭けられてるようだった。

「ふざけんな」

俺は自分が賭け事の対象とされた事にキレて岩倉さんに突っかかっていったがパンチ一発で吹っ飛んで終わった。

流石に中学生の2つの年齢差はデカかった。

「上島は脱落で良いな。残りの3人でやれ。健太負けんなよ」

「はい」

と、言ったが翼と戦って健太は負けた。

負けた健太に岩倉さんがキレて

「てめえ、何負けてんだよ！損したじゃねぇか！」

「すみません、すみません」

翼にやられてすでに倒れてる健太に近づいて怒る岩倉さんが健太にサッカーボールキックを数発かました。

「それは違うだろ！」

「やめろよ！後輩だろ！」

栗原と翼が岩倉さんに飛びかかった。

「てめえら、なに生意気言ってんだ殺すぞ！」

吹っ飛ばされて仲良くみんなやられて終わった。

「はは、みんなぼこぼこじゃん」

笑う俺に

「いてぇ、マジいてぇ、くそ強いなあの人」

悔しがる翼

「ぜってぇいつか泣かす」

怒る栗原

「……」

健太は無言だった。ただ目に涙が溜まっていた。

後日、邪魔者の居ない俺達だけの喧嘩をしようと日程をかけて総当たりで喧嘩した。

健太は翼に負けたが俺や栗原には勝った。

俺は栗原と翼には勝った。

栗原は翼には勝った。

よくわからんジャンケンみたいな構図が生まれた。

「なんかもう誰でもいいや」

結局そのまま誰がこの学年で頭になるかは決める事はなかった。