純恋歌
「へい!パスパース!」
「ばか!どこ投げてんだよー!」
「ナイッシュー!」
クラスマッチは男子がバスケで女子がサッカーになった。
僕は結局出ると言う選択をせず、体育館の端で座って観る事にした。
中学3年の僕達の最後のイベントだったクラスマッチ。
体育祭の日は休んだから今回は出たかったんだけど、僕が出るとみんなの足を引っ張るからダメらしい。
「おつ!」
体育座りをしてる僕の隣に別のクラスの大輔が話しかけてきた。
「拓郎は出んの?」
その問いに少し微笑み頷くに
「ほっか」
と、だけ大輔は言った。
元々大輔は口数が多いタイプではない。
僕もどっちかと言うと喋るタイプじゃないから二人だと無言の時間が多くなる。
けど、お互い自然で入れて居心地が良いとさえ思える空間だった。
僕達3年生のクラスは全部で4クラスあり、体育祭のクラス対抗では2位。
合唱祭では3位。
そしてクラスマッチではなんとしても最後の思い出に1位を取りたいとみんな躍起になっていた。
勝敗に関係なくみんなで楽しめれたら良いのにと思う僕はバスケ部や運動神経が良い人達で固めたメンバーとそれ以外はベンチで座ってる人達を見ては、それを許した先生にも少し情けなさを感じた。
中学最後のイベントか、出たかったなー。
「外、行こうか!」
大輔が慌てた声で言ってきた。
「え?……あ」
僕は涙が出てた。
「けど、大輔出なくて良いの?」
「うーん、どうせワシが出ても出なくても拓郎のクラスには勝てんやろうし、ええよ」
そう言って二人は立ち上がって体育館を後にした。
「ばか!どこ投げてんだよー!」
「ナイッシュー!」
クラスマッチは男子がバスケで女子がサッカーになった。
僕は結局出ると言う選択をせず、体育館の端で座って観る事にした。
中学3年の僕達の最後のイベントだったクラスマッチ。
体育祭の日は休んだから今回は出たかったんだけど、僕が出るとみんなの足を引っ張るからダメらしい。
「おつ!」
体育座りをしてる僕の隣に別のクラスの大輔が話しかけてきた。
「拓郎は出んの?」
その問いに少し微笑み頷くに
「ほっか」
と、だけ大輔は言った。
元々大輔は口数が多いタイプではない。
僕もどっちかと言うと喋るタイプじゃないから二人だと無言の時間が多くなる。
けど、お互い自然で入れて居心地が良いとさえ思える空間だった。
僕達3年生のクラスは全部で4クラスあり、体育祭のクラス対抗では2位。
合唱祭では3位。
そしてクラスマッチではなんとしても最後の思い出に1位を取りたいとみんな躍起になっていた。
勝敗に関係なくみんなで楽しめれたら良いのにと思う僕はバスケ部や運動神経が良い人達で固めたメンバーとそれ以外はベンチで座ってる人達を見ては、それを許した先生にも少し情けなさを感じた。
中学最後のイベントか、出たかったなー。
「外、行こうか!」
大輔が慌てた声で言ってきた。
「え?……あ」
僕は涙が出てた。
「けど、大輔出なくて良いの?」
「うーん、どうせワシが出ても出なくても拓郎のクラスには勝てんやろうし、ええよ」
そう言って二人は立ち上がって体育館を後にした。