勇者からのプロポーズはお断りいたします。
先ほどの彼のふらつき具合を見ても、調子はあまりよくはないのだろう。これでは日常の生活も不便なはずだ。
ユリアナはベッドにいるフライムートへと近付くと、その二つの手の平を彼に向けた。オレンジ色の光が魔王を包んだ。
「ほぅ。これが聖女の回復魔法か」フライムートは呟く。「悪くは無いな」
「よくなりましたか?」
ユリアナは恐る恐る尋ねた。
彼はベッドから降り、ユリアナの前に立った。
「ああ、おかげさまで立ち上がれるようになった。礼を言う、ありがとう」
「でしたら」とユリアナはフライムートの手を取り言う。
「私をここに置いてください。あの、その。クリスとの結婚を断ってしまったから。魔王の、あなたのやられ損でしょ? その責任をとらせてください」
ニャンとくんは嬉しそうだったけれど、魔王はちょっと困った顔をしていた。
ユリアナはベッドにいるフライムートへと近付くと、その二つの手の平を彼に向けた。オレンジ色の光が魔王を包んだ。
「ほぅ。これが聖女の回復魔法か」フライムートは呟く。「悪くは無いな」
「よくなりましたか?」
ユリアナは恐る恐る尋ねた。
彼はベッドから降り、ユリアナの前に立った。
「ああ、おかげさまで立ち上がれるようになった。礼を言う、ありがとう」
「でしたら」とユリアナはフライムートの手を取り言う。
「私をここに置いてください。あの、その。クリスとの結婚を断ってしまったから。魔王の、あなたのやられ損でしょ? その責任をとらせてください」
ニャンとくんは嬉しそうだったけれど、魔王はちょっと困った顔をしていた。