エリート副操縦士は年下妻を過保護に愛を注ぎたい。


 店員さんがいなくなると、気不味くてお冷を一口飲む。彼の様子を伺うものの、話す話題もないことから俯く。俯いていれば、飲み物が女性店員によって運ばれてきた。


「お待たせいたしました〜ほうじ茶ラテとアイスカフェラテです」


 テーブルに丸い形のペーパーコースターを引き静かにグラスを置いてストローを置いて豆の入った小皿がそばに置かれ、食パンの半分のところに餡子が塗られていてその上にちょこんとバタークリームが乗っているものとゆで卵が長細いカゴに入っていてそれが目の前に置かれる。


「ごゆっくりどうぞー」


 ゆるい口調でそう言った店員さんは下がると呼び出しベルが鳴って「はーい」と言って行ってしまった。


「まずは食べようか。温かいのが冷めてしまうからね」

「はい……いただきます」


 食パンを手に取り一口サイズにちぎると口に入れる。トーストをしたてだからか温かくてあんこが甘い。とても美味しい。
 こんな温かい朝食は久しぶりかもしれない。それにちゃんと一人分の量なんて、本当に久々だ。



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