エリート副操縦士は年下妻を過保護に愛を注ぎたい。



「柚葉ちゃん、今日は夕食も外で食べようか」

「あっ、はい。律さんはお仕事はないんですか?」

「そうだね、明日と明後日は休みだから柚葉ちゃんとゆっくり出来る」


 そう言って律さんはカフェラテを飲み干した。だから私もほうじ茶ラテを飲んだ。飲み終わると私は手を合わせて小声で「ご馳走様でした」と言う。


「礼儀正しいね、柚葉ちゃんは」

「え? 普通だと思うんですが……」

「そういうのができない人も居るから、当たり前のことができる柚葉ちゃんは素敵だよ」


 そんなことで褒められたのは初めてで思わず照れてしまう。照れ隠しで「もう、行きましょ」と言うと「そうだね、婚姻届出しに行かないとだし」と律さんが言ったので何だか恥ずかしいし照れてしまう。

 律さんが立ち上がったので私も立ち上がると彼の後について会計の場所に向かった。本当なら私も半分出しますって言いたいのだが今お金を持ち合わせていない。カバンは車の中だし、そんなにお金残っていないのだ。


「……ありがとうございます、ご馳走様でした」


 その後、車に乗り込むとここから三十分ほどある役場へと向かった。役場に到着してすぐ、婚姻届を提出すると受理されて私は今までお世話になった雛野柚葉から八神柚葉に無事なることができた。


















 


 


 
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