エリート副操縦士は年下妻を過保護に愛を注ぎたい。
「……で、旦那さまとは順調なの?」
奈津ちゃんが食べ終わり、追加注文したホットココアを飲みながらそう問いかけられる。
「順調、って……まぁ、律さんは優しいよ。休みの日は一緒にいてくれるし」
「へぇ〜……いいねぇ、幸せだね」
「うん。すっごく幸せ貰ってる」
本当によく出来た旦那さんだと思う。忙しくて疲れてるはずなのに、私のことも気遣ってくれるから。
「……甘いなぁ、ごちそうさまです。そういえば、結婚式するんだよね?」
「うん。もうすぐ招待状届くと思う」
「私のことも呼んでくれるんだ」
「え? 当たり前じゃない。奈津ちゃんは親友だもん。なんで?」
……っていうか、呼ばない選択肢はないんだけど。
「だって、旦那さん名家の人なんでしょ? 私みたいな一般人が行っていいのかなぁって」
「律さんが好きな人呼びなって言ってくれたの。お義母さまも、お義父さまもぜひそうしなさいって言ってくださって」
「そうなんだ。なら、安心だわ。ドレスとかは決まったの?」
「うん。律さんがお休みの日に、ドレスの試着したから」
休みの日というか、わざわざ有給をとってくれたのだ。忙しいであろう、副操縦士の彼が。