エリート副操縦士は年下妻を過保護に愛を注ぎたい。


 そうだった、デザート来るんだった。
 どんなデザートなんだろう……楽しみだなぁ。
 

「お待たせ致しました。こちらデザートでございます。本日はご結婚おめでとうございます」


 ウェイターさんが持ってきたデザートのプレートには、可愛らしい美味しそうなデザート。そしてそこに飾られているチョコのプレートには【結婚してくれてありがとう】と描かれていた。


「……こ、これ」

「うん。俺たち、結婚するまでバタバタしていただろ? 結婚する時も、プロポーズとかしてなかったからするなら今日だと思って」

「え……」

「柚葉ちゃん。改めて俺と結婚してくれてありがとう。これから、生涯かけて幸せにする」


 彼の言葉に、私も言葉にしようと思うのに嬉しくてたまらなくて言葉にならない。返事ができなかった。


「……っ……」


 “嬉しいです”
 “よろしくお願いします”


 たった二行のことなのに、言葉にはならなくて頷くしかなかった。
 その後、デザートを食べて食後に紅茶を飲みディナーは終わった。とても素敵な時間を過ごすことができて幸せだ。



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