エリート副操縦士は年下妻を過保護に愛を注ぎたい。
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「……やっぱり、こんなの着て引かれないかな」
あっという間に夜がやってきた。そして入浴を済ませた私は、昼間に買ってきた部屋着セットを見つめる。奈津ちゃんみたいに背が高くて美人さんなら色っぽく見えるかもだけど、私みたいな小さくて胸も小さい平凡女子が着てもいいのか不安になってくる。
「けど、せっかく買ったんだもん。大丈夫だよね」
私はもうどうとでもなれ!みたいな気持ちで、部屋着を着る。本当にキャミはスッケスケでショートパンツも短い。
律さんの反応が怖い……どうしよう、これ。もし、表情も変わらなかったら立ち直れない。
ローブを羽織って、浴室から出てリビングのドアを開ける。
「……律さん、お風呂出ました」
「おかえ……り!? ど、どうしたのその格好」
「似合わない、ですか?」
「似合うけど、そんな格好でそんな顔で見つめられたら決意が揺らいじゃうだろ……っ」
律さんは何かをブツブツ小さい声で壁に向かって言うと「柚葉ちゃん」と名前を呼ぶ。