エリート副操縦士は年下妻を過保護に愛を注ぎたい。



 お兄さんに上がってもらい、お茶を淹れて出した。


「……ありがとう、柚葉さん。弟が心配してたから来ちゃった」

「こちらこそ、わざわざありがとうございます。でも、大丈夫ですよ。そんなに体調悪くないですし」


 家までも普通に帰って来れたし体調は悪くないはず。女の子特有のものだと思うから貧血気味なのはカウントされない。


「そんなに?」

「あ、少しだけ怠いですけどもうすぐ女の子の日で……なので大丈夫です」

「そうか。言いにくいこと言わせてしまってごめん。食欲はある?」

「あ、……いえ。あんまりないです。でも、律くんが作っていってくれたものがあるので」


 確か冷蔵庫にいっぱい詰まってたはずだ。いつも、彼はフライト前で数日帰れない時はたくさんのおかずを作り置きをしていってくれる。だから、体調不良でもなんとか食事ができる。


「お義兄さん、なので大丈夫です」

「わかった。じゃあ俺は帰ろうかな。なんかあったら連絡してね、体調不良とかじゃなくても困ったら呼んでくれていいからさ」

「ありがとうございました、お義兄さん」


 私は、玄関まで見送りドアを閉めると再びソファに寝転がった。そしたら眠ってしまい、目が覚めた時にはもう外が暗くなっていた。






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