エリート副操縦士は年下妻を過保護に愛を注ぎたい。



 爽斗さんの病院に到着すると、すぐに所謂VIPと呼ばれる棟に通されてそこの産婦人科に向かった。


「佐倉先生」

「八神先生、いらっしゃい。で、そっちが弟さんの奥さんね」


 白衣を着た佐倉とネームプレートをつけている彼は、佐倉先生というらしい。


「初めまして、僕は特別棟の産婦人科の佐倉といいます。八神先生にはいつもお世話になってます」

「私は、八神柚葉です。突然なのにありがとうございます」

「柚葉さんね、よろしく。じゃあ、早速検査をしよう。検査室に案内するね」


 検査室に案内されるも、貸切状態だった。
 そこには検査技師さんもいらっしゃって、採血を受ける。そして尿検査をして内診をした。






「おめでとうございます、妊娠十週です」


 超音波を見て、本当にいるんだと実感した。心拍があって小さいけど心臓が動いてるんだなと生きてるんだなと思った。


「では役所で母子手帳をもらってきてくださいね。次は四週間後になりますのでよろしくお願いしますね」


 無事妊娠がわかり、ほっとした私は爽斗さんに送ってもらい家に帰った。





< 57 / 59 >

この作品をシェア

pagetop