エリート副操縦士は年下妻を過保護に愛を注ぎたい。



  ***


「……柚葉ちゃん!」


 妊娠がわかって二日後。律さんがフライトから戻ってきた。


「律さん、お疲れ様です。お帰りなさい」

「ただいま。体調は大丈夫?」

「はい、大丈夫です……なんだか律さんの顔見たら安心しました」


 ずっと体調悪かったのに彼の顔を見たらホッとして、重かった体が軽くなったみたいだった。


「……そんな可愛いこと言わないで」

「でも、本当のことだから」

「本当に俺の奥さんは可愛い……抱きしめていい?」


 私が頷くと、彼は優しくそっと抱きしめてくれた。


「匂いとかキツくない? 俺の匂いとか大丈夫?」

「はい。律さんの匂いは落ち着きます……なんだかずっと、ぎゅってしていてほしいくらい」

「どうしてそんな可愛いの……本当にいつも可愛い。毎日、柚葉ちゃんが好きだって気持ちが倍増していくよ」


 彼はそう言って額にキスを落とした。



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