ビター彼氏を甘くさせたい。

果緒くんはビター彼氏




.
.






あゆのこと、ずっと考えてる。


すなおに言えないけれど、ほんとは、彼女のぜんぶすき。





「果緒くん、これ、ビター味のチョコレート!今度は小さくした!」


「……甘かったら、許さない」



「怖?!果緒くん怖?!
でもだいじょーぶ!あゆの愛のおかげで甘いから!」




文句は言うけど、ぜんぜん、嫌じゃない。


今日も、あゆ、……かわいい。






「……にっが、」



思ったよりも、あゆがくれたチョコレートは苦かったけれど。

……おれには、これくらいがいいかも。





「わたしはいつも、果緒くんの苦さが大好物!なのですよーだっ」





あっかんべーーーっと、してやったりの彼女の口に、食べかけのそれを突っ込む。



もごもごしてるあゆに、仕返しに舌を出して反抗する。


でも、やっぱ。





「……ビター彼氏もわるくないかも」







なんてね。

あゆの前では、しばらくビターでいようかな。









Fin .





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