ビター彼氏を甘くさせたい。


どれだけ冷たくされても、彼女扱いされなくても、その微量の甘さに溶かされるせいでぜんぶ許してしまう。


次の日、『茶色いもの見れない』だとか言い出した果緒くんはやっぱりビターだったけど。



きっとわたしは果緒くんに飽きられない限りは、なにがあっても別れを選ばないんだと思う。





「じゃあ、果緒くんに質問!」



わたしのクッション、彼の腕の中でだんだんと潰れていってる。

たまに、それに顔をうずめてるから、かわいい。




「嫌な予感する。やらなくていい」


「やだ、やる!そのクッション取り上げる!もん!」




どこまでも無愛想なことしか言わないものだから、彼の持つクッションを掴む。


果緒くんに抱きしめられてるクッションなんか、羨ましい!ずるすぎる!






< 4 / 14 >

この作品をシェア

pagetop