和服御曹司で俳優な幼馴染に、絶対溺愛されてます
 彼女の細い首筋に、彼が噛みついた。柔らかな粘膜が、薄い肌を吸い尽くす。ミサの背筋を、ぞくぞくと快感が這った。衿口から襦袢の下へと、彼の大きな手が侵入する。
 はだけた袂から、彼女の白い肌が零れていた。
 花火が光り輝くたびに、ミサの肌を艶めかしく照らす。

「……こんな、外……」

「お前を見ていたら、我慢できそうにない」

「……リュウちゃん……」

 帯が緩み、彼女の浴衣が乱れる。裾が割られ、彼女の細く華奢な生足が顕わになった。

「あっ……」

 彼女の脚がカタカタ震え、下駄で近くの枝をパキンと踏みしだいた。

「ミサ、もしかして初めてなのか……?」

 しばらくだんまりだったミサはこくんと頷く。
 なぜか彼も黙っていたが――彼は黒髪をかき上げ唸った。

「ああ……本気かよ……可愛すぎるだろ……」

 そうして、また彼が彼女にそっと唇を重ねる。

「優しくするから……」

 花火が輝くたびに相手の顔が見える。
 夜空に大輪の花が咲き誇る中、二人の影が重なった。


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