この恋は、『悪』くない。ー番外編ー ボクが見た世界
『家族』

冷たい雨の中



ボクはアナタに出会いました



アナタはボクを抱き上げて

ボクのカラダに雨で張り付いた毛を

乾かしてくれました



「オマエ、迷子?大丈夫か?
お母さんどぉした?」



まだ小さかったボク



昨日までは誰かに飼われていた気がします



遠くに引っ越すとかで

ボクだけ置いてかれました



よりによって

こんな雨の日に…



アナタのシャツの中は温かくて

でもアナタのシャツは

ボクのせいで冷たく濡れてしまいました



「オマエのお母さん
なかなか迎え来ないな…」



雨の中

アナタは来ることのない

ボクのお母さんを

一緒に待ってくれました



それからミルクを飲ませてくれました

今日からアナタがボクの家族ですか?

悪い人じゃなさそうですね



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