この恋は、『悪』くない。ー番外編ー ボクが見た世界
気付いたら
ボクとあの人のベッドが
大きくなってました
ちょうどいい広さだったのに
あ…3人で寝るからですか…
アナタがいつの間にか
加わってました
ボクはいつもあの人の足元で寝ます
アナタは寝相が悪いから嫌です
「沙和、おっぱい大きくなった?」
「そんなすぐならないよ」
アナタはおっぱいが大好きですね
人間は大きくなると
おっぱいを飲むんですか?
ボクたちは生まれた時です
思い出します
お母さんのおっぱい
「じゃあ、腹は?
…
ん…この前より大きくなってる
…
スゲー
どれくらい大きくなんだろう」
「ハハ…
最近食べれるようになったから
太ったのもあるかも…」
「沙和…なんか、ありがと…」
「ん?どーしたの?」
「オレの代わりに産んでくれて…」
「ハハ…まだ産んでないけどね」
「沙和、大丈夫?
こわくない?
…
オレが代われたら…って言いたいけど
こわくて代われない
ごめん…」
「うん、大丈夫!
楢崎くんこわがりだもんね
痛いの苦手だもんね
…
私もこわくないわけじゃないけど
女は強いから、大丈夫!」
「ホント男って役立たずだよな…
…
オレの父親もなんもできなかったし…
…
まぁ、母さんより長生きしたのだけは
役に立ったっていうか…
オレも沙和より長く生きたいと思ってる
…
沙和をひとりにしたくないから…」
「うん…ありがと…
…
私、長生きするよ…ハハハ…」
「じゃーオレも長生きする!」
「うん…
ずっと隣にいてね」
「うん、隣にいるよ」
「立ち会い出産なんだけど大丈夫?
隣にいてくれる?」
「え…」
「ハハハ…パパ、倒れちゃうかな…」
「倒れちゃわないように、頑張る
と、思う…」
「ハハ…無理しないでね、パパ
…
おやすみ」
「え、もぉ寝るの?」
「うん、寝ようかな…」
「…」
「ん?寂しい?」
「うん、寂しい
せっかく今日から毎日一緒に寝れるのに…」
「アメはそんなワガママ言わないよ」
「チ…じゃあ、寝ます」
「うん、おやすみ…」
ーーー
「おやすみ…
…
なんか、尚更眠れねー…」
「フフフ…
ギュッ…てして寝たいな…」
「ギュッてして赤ちゃん潰れね?」
「うん、潰れないよ
優しく、優しくね…」
「うん、優しく…優しく…」
「…うん…楢崎くん…」
「ん?なに?沙和…」
「…好き…」
「…」
「…」
「…や…眠れねーけど…」
「…」
「沙和、寝てんじゃねーよ…」
子守唄が心地いいです
ボクも眠くなりました
幸せですね
ボク、アナタ、あの人
おやすみなさい
いい夢がみれそうです