この恋は、『悪』くない。ー番外編ー ボクが見た世界
「アメ、ただいま」
ニャー…
今日は早いですね
まだ外は明るいですよ
アナタがこんな早く帰ってくるなんて
珍しい
今日は
ボクに早く会いたかったですか?
「アーーーーー…」
な、なんですか?
どこか痛いのですか?
また
雨が降りましたか?
ボクは
ソファーで仰向けになってるアナタの顔を
そっとのぞき込みました
「アメ…今日さ…」
雨はまだ降ってませんね
「今日、珍しく早く起きれたから
1本早い電車乗ったんだ
…
そしたら…
…
山咲がいた」
アナタの言ってることは
いつもほぼ理解できませんが
機嫌は悪くなさそうですね
じゃあ
さっきの雄叫びはなんですか?
よくわかりませんね
アナタは
「山咲、かわいかった
…
メガネしてなかったけど
アレ絶対山咲!
…
もぉ会えないと思ってたのに…
…
まぁ、会ったわけじゃねーけど…
…
制服、めっっっちゃ似合ってた
…
髪、少し伸びてたな…
…
電車でさ
本読んでたんだけど
オレ、そ~言えば
読書してる山咲好きだったな…って
思い出した
…
読書してる横顔が、スゲー好き
…
明日もあの電車乗ったら
会えるかな?
…
今日も早く帰って来たら
山咲に会えるんじゃねーかな…って
遊ばないで帰って来たのにさ
いねーし…
…
駅で待ち伏せとか…
そんなことしたらさすがにヤべーヤツだし…
…
ストーカーじゃん!オレ」
よくわかりませんが
ニヤけてますね
なにかいいことがあったんですね
「アーー…山咲…」
ーーー
アナタがボクに顔を寄せてくる時は
甘えたいのですね
長くいると
わかってきました
ボクは相手と相性が合うか知るために
初めての時や
久しぶりの時に
鼻を近付けます
アナタはボクを信用してないとか
そーゆーことではなくて
時折
こーやって
ボクに甘えてきますよね
何度も言いますが
ボクのことが
好きなんですね