ラストノートは滴る溺愛で
離れる心
―時を同じくして―


「どうしたの?最近元気ないみたい。」

心配そうに顔を覗き込んでるのは、同じ編集部仲間の中村 香織。

「うん、ちょっとプライベートがさ。」

「あ、もしかして舜介さんのこと?」

「うっ、、、分かる?」

「まあね。ほのかのプライベートって言ったらそれしかないもの。で、なにがあったの?」


昼休憩、暖かくなってきたこの季節は外でのランチがメイン。

今日もそうだ。

「実はさー、いつものように寄ったら女の人と抱き合ってて。それからなんか、顔合わせづらくて。」

「そんなのいつものことなんじゃなかったの?」

フルーツサンドを口いっぱいに頬張り、甘さが口内に浸透していく。


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