ラストノートは滴る溺愛で
「いつもと違ったの。困惑した顔してた。それって、舜介さんにとって、ポーカーフェイスじゃなくていい相手、つまり心を許せる人ってことで、そう思ったら、急に怖くなった」

「え?まさか彼女?」

「わからないけど、単なる遊び相手とは違うと思う。」


お腹はフルーツサンドに満たされて大満足だけど、心のなかはモヤモヤしたまま。

道行く人をぼんやりと見ながら、アイスティーのストローを人差し指でクルクルと回した。

「じゃあ、もう諦める?」

香織のその言葉にピタリと指が止まる。


―諦める―

出来るかな、、、

三年の想いをリセット出来るのかな。

「出来ると思う?」

「んー、私はなんとも。あ!じゃあさ、気晴らしに飲み会とかどう?」

「うん、、、」


気分転換も必要だしね。ただの飲み会だし。
自分自身にそう言い聞かせた。

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