ラストノートは滴る溺愛で
俺は手嶌 舜介 29歳。

四年前に独立し、都内の一角に自分の店を構えた。

会社にいた頃はシャンプー、化粧品、香水、まあ、様々な香りを手掛けた。

元々自由に生きたかった俺は独立したわけで、今は香水、お香をメインにし、取引先もこの四年でずいぶんと増え、充実した日々を送ってる。


そのなかで出会ったのが、さっきの嵐のような女だ。

たまたま彼女が客として来たのが始まりだった。

それから三年。

出勤途中にある俺の店に顔を出しては、告白まがいなことをしてくる。

正直、女には困ってはない。

むしろ、うんざりするほどだ。

真面目な恋愛なんて必要ない。
気まぐれにその場限りで十分なんだ。

とは言っても、滝 ほのかに手を出したことは一度もない。

遊びで付き合えるタイプではないこと位は分かる。


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