幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜
迫る闇
「これが朝陽のバイク?」
私はひとつなバイクの前に立ってそう聞いた。目の前には大きくて……綺麗な緑色のバイクが止まっていた。
外に出た私たちはバイクの止まっている駐車場に来て、バイクを見ていた。
外はすっかり暗くなっていて星が瞬いている。
月も見えてまさに暴走日和。
日中も夜も腫れていて気持ちの良い日だった。時刻は午後九時を回ろうとしているところ。
チラッと後ろを見てみると小川くんと桃菜ちゃんが楽しそうに話している。
桃菜ちゃん、よかったね。
「あれ、今日一緒に走るのって幹部のみんなだけ?」
「いや、他の奴らも呼んでる。途中で合流する予定だ。心美、メガネ取れ」
「あ、うん」
説明が終わると朝陽はヘルメットを持ってきて私にメガネを取るように急かす。
後ろに桃菜ちゃん達がいるのに……と、ドキドキしながらメガネをとる。だけどこのくらい暗かったら私の素顔なんか見えないよね。