幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜
顔をあげると、ギャルの後ろには怖い顔をして立っている………
「あ、さひ………なんで……」
朝陽がいた。
朝陽がなんでここにいるのが分からない。頭の中が混乱していて思考回路が完全に止まってしまった。
だけど………朝陽を見て恐ろしくほっとしている自分がいた。
「工藤くん………あの、これは」
「心美に何をしているかって聞いてるんだ」
「や、あの………い、行くよ!」
朝陽を見てうろたえたギャルたちは言葉に詰まると一斉に逃げ出した。
「朝陽………」
「ったく、なんで俺を起こさないんだよ。起きたら心美はいないし、廊下で絡まれてるし」
「あ、ありがとう……」
朝陽の手を掴み、何とか立ち上がる。その途端、ぎゅっと抱きしめられた。
「朝陽?」
「アホ」
「へっ?」
戸惑っていると、アホという言葉が聞こえて聞き返す。朝陽は私を優しく包み込むように抱きしめている。