幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜

後夜祭が近づくにつれ、緊張が増す。その緊張を誤魔化そうとスマホをポッケから取り出していじっていた。


校内は文化祭が終わりに近づいているので閑散としていた。


あー、朝陽に振られたらどうしよう……。


そんなこと考えても仕方ないのにどうしても考えてしまう。


ダメだな、私。



「はぁ…………」



ため息をついて顔をあげた。


その時。



「あ、コイツじゃね?藤原心美って」


「え?」



目の前には見た事のあるヤンキーがいて何があったのかわからなくて反応が遅れてしまった。


ザワザワとした音がだんだんと遠ざかっていく。


今目の前に置かれている状況についていけていない。こ、この人たちって、もしかして……。



「誰?」



緊張しながらも相手を睨む。この感じ、前に桃菜ちゃんを助けた時みたいなそんな空気が流れた。


今にも私を襲いそうな……そんな目で睨まれた。
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