幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜
ぱちぱちと瞬きをして朝陽を見てみる。
すると顔をゆっくりとあげて、私を捉えるとにっこりと笑った。
…………勝ったんだ……。
「さっすが朝陽!お前はやっぱりつえーよ!」
「朝陽くん、すごい!」
しばらく沈黙していたみんなだったけど朝陽に駆け寄ってもみくちゃにしている。
私はほっとして足の力が抜けた。
「ちっ、バカ力が」
「わっ!」
後ろで小野寺の声がしたかと思えば腕を突き放す。その反動で私は床に倒れ落ちた。
「心美!大丈夫か?」
すかさず朝陽が私の元に駆け寄り抱き抱える。
久しぶりにその温もりを感じたかのような懐かしさが込み上げる。
一連の騒動が無事に終わったのと怖かったのとが混ざり合い、気持ちがぐちゃぐちゃになっていた。
抱きしめられながら涙を流した。
「よかった………心美が無事で………」
「ご、めんなさい………う、ひっく……」