幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜
「はいはい」
私は赤い顔を誤魔化すように朝ごはんを胃の中に入れると食器を洗い、変装するために洗面所に行った。
***
………どうしてこうなったんだろう。
私は今、最高に絶望している。
朝陽に言われて変装したはいいものの……これは酷すぎない?
私の唯一の自慢である背中まで伸びた栗色の髪はあっという間にスプレーで黒に染まり、丸メガネをかけたら地味子ちゃんの出来上がり。
最初に鏡で自分の姿を見た時、目を疑った。
髪色を変えるだけでもこんなに違うのかって。しかも黒色は似合ってない。
朝陽は似合ってるってめちゃくちゃ褒めてくれたけど、嫌味にしか聞こえなかった。
そして………道行く人の視線が、痛い。
グサグサささり、もう入学式なんかでないですぐに回れ右をして帰りたい気分。
それに加えて、
「ねぇ、あのピンク頭の人、超かっこよくない?」
「わかるー!強そうだしね!」