幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜

「渉、くん?」


「そう……って、朝陽くん何すんの!?」



渉くんの声で顔を上げて見てみるといつの間にか朝陽は渉くんの首根っこを掴んで威嚇していた。



「お前は心美に近づくな!それよりも早く中入れ!」



………誰かこのカオスを止めてくれ。私じゃどうしようもできない……。


朝陽って、仲間の前だとこんな表情するんだ……。


私の前じゃ見せない楽しそうな表情をしている。


そこまで考えてズキッと胸が痛んだ。


なんで胸が痛むの。2人がじゃれ合っているのを見ながら胸を抑えて俯いた。



「おーい、お前ら、何入り口で騒いでんだよ。さっさと中に入ってこい」



倉庫の中から誰かに声をかけられ、2人のじゃれ合いがおさまった。


その事に私はほっとして入り口の方を見てみる。


……そこには見なれない顔がいた。


そして私はその頭を見て絶句する。暗がりだけどその頭の色は一瞬でわかった。
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