幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜

緊張しすぎて……やばい。


私、夜の店とかでバイトしていたけどこんなにたくさんの男子に囲まれて話したことがなかったから何から話していいか分からない。



「あ、あの………」


「心美、大丈夫だ。俺が隣にいる」



不意に手が暖かくなる。気づいたら朝陽に手を握られていて緊張がさっきよりも無くなった気がした。


自己紹介をするだけなのにこんなに緊張するとは思わなかった。だけど朝陽のおかげで緊張も溶けて。


朝陽の力ってすごいな………。


朝はあんなに朝陽の隣にいるのが嫌だったのに今は隣にいるだけで落ち着く。


トクトク……と心臓が心地よくリズムを刻む。



「私、藤原心美です。朝陽とは幼なじみで……」



何とか声を振り絞り、名前を名乗る。


はぁー……良かった、言えた。


名前を名乗った瞬間、緊張の糸が切れたかのように肩の力が抜ける。


ほんと、私がこんなイケメン達に囲まれて自己紹介するとは思わなかったよ。
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