幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜
朝陽のことを考えていたことを悟られないように桃菜ちゃんの腕を引っ張って屋上に続く階段を駆け上がる。
「あ、心美ちゃんー。あんま引っ張んないでー」
桃菜ちゃんの声を聞きながら最後の階段を登りきりドアを開ける。
ドアを開けるとサァ………と風か吹く。
5月上旬。
気温もポカポカと暖かくなり、過ごしやすくなってきた。
今日の天気も雲ひとつない青空が広がっていて太陽が眩しい。
「あ、冬馬ー!やっほー」
屋上の真ん中で座っている小川くん達を見つけてその集団に駆け寄る桃菜ちゃん。
可愛いなぁ。
その後ろ姿を見てそんなことを思う。
「心美、早くこっち来いよ。そんなところに突っ立ってねぇで」
「うんっ」
桃菜ちゃんの姿を見ていたら朝陽に声をかけられ嬉しくなった私は勢いよく頷き隣に座る。
私を見て朝陽はニコリと笑った。
その笑顔を見てドキッと胸が跳ね上がる。