幼なじみは最強総長〜同居したら超溺愛されました〜
「…………はぁ。よし。メシ食うか」
「………………」
キスが終わると朝陽はにっこり笑い、私の頭をポンポンと撫でる。
その後、私を通り過ぎて家に上がった。
だけど私は動くことができず。放心状態で玄関で突っ立っている。
…………今のはなんだったの?
同居する幼なじみにキスしといて………このテンションの差は何!?
まだ温もりが残っているくちびるを指でなぞる。
………ああ、そっか。
私にとってはファーストキスでも朝陽にはなんてことのないキスなんだ。
そう思ったらなんだか悲しくて。
自分の気持ちに気づいた大事な瞬間なのに。こんな、こんな………。
朝陽のバカっ!
キスするなら最後まで責任とってよね。私が虚しくなるだけじゃん。
だけど………
「そうだね。温めるから朝陽も手伝って!」
あえて明るく振舞った。
例えこの恋が無謀だとしても私は朝陽を好きなままでいる。