学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。






教室に戻り、由奈ちゃんに報告する。

「え、えぇ⁉︎ つ、付き合う⁉︎」

「う、うん……」

「そ、そうなんだ……よ、良かったね……!」

よっぽど驚いたのか息切れまでしている由奈ちゃん。

「本当に……良かったっ……!」

まるで、自分のことのように喜んでくれる由奈ちゃんに泣きそうになってしまう。

もちろん、私だって先輩と付き合えたのは嬉しい。

……だけど、不安なこともある。

『あんたなんか……不釣り合いなのよ……!
早く、別れてちょうだい!』

『なんで……あんたなんかが……!』

前に言われた言葉。

また……言われるのかな……。





「愛奈ちゃん、迎えに来たよ」

帰る時間になり、先輩が教室に来てくれた。

「せ、先輩っ……!」

「ねえ、聞いた?「迎えに来たよ」だって……! 王子様みたいっ……!」
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