学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。
もう、皆んなに嫌われてしまったんだ……。

改めてそう考えると悲しくなった。

……仲良く、したかったな……。

「あーあ、俯いちゃった。 ……ま、いいけど」

「自分から嫌われに行ってるからね」

「あははっ……! 確かにー!」

自分、から……?

そんなことをした覚えは一度もない。
……なん、で?

皆んなを悪く思うのはやめよう。
自分が悪いんだ。

青春、したかったなぁ……。
高校生活を楽しむのが夢だった。

「はい、静かにー!授業中は喋らないでくださいねー!」

「「「はーい」」」

先生の声で皆んなが返事をした。

「じゃあ、授業続けますね」
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