学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。

無事に授業が終わり、帰りの支度を始める。

……廊下が騒がしい……？
何事だろうと廊下に意識を集中させる。

「え、なんで緑山先輩が居るの⁉︎」

「知らないの？あいつと付き合ってるらしいよ」

つ、付き合ってる⁉︎付き合ってないのに……！

「愛奈ちゃん〜！来たよー！」

声が聞こえた方に目を向ける。

「せ、先輩っ……！どうしたんですか⁉︎」

「ん〜？一緒に帰ろうかな〜って」

「一緒、に……？」

誰かと一緒に帰るなんて、初めて……。

「い、いいんですか？」

私なんかと……。

「以外にあっさり……」

「え？」

「愛奈ちゃんのことだから断られるかと……ま、一緒に帰ってくれるのは嬉しいからいいけどね」

嬉しい……？そんなこと、初めて言われた……。

「ありがとう、ございます……」

「……可愛い……」

「え？」

「ううん、帰ろっか」

「は、はい……！」

「愛奈ちゃんバイバイ〜！」

「由奈ちゃん……！バイバイ！」

由奈ちゃんに手を振り終わって、先輩と廊下にでる。

「先輩かっこいい……！」

「ね〜！皆んなの王子様って感じ！」

「分かる〜！」

先輩ってやっぱり人気者なんだな……。

「彼女居たのはショック……」

「しかも、相手が……ね？」