学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。
本当のことで、何も言うことがない。

「……可哀想ね」

ーバタンッ

ドアが閉まる。

……お姉ちゃんのことは恨んではない。

憧れていた。

いつも周りには、人がいて。
頭は良くて……運動神経もいい。

でも……お姉ちゃんだって、努力したはずだ。生まれつきではないはず。

ーだからその努力を……恨みたくない。

私も努力して……お母さんに認めてもらおう。







あ、朝か……。

昨日は宿題が無事に終わって、そのあとすぐに寝てしまった。

「学校の準備しなきゃ……」

パジャマから学校の制服に着替える。

胸元につけるリボンを結んで完成。

その後に髪を結ぶ。

今日はピンク色のリボンのゴムをつけよう。

このゴムは前お姉ちゃんが使ってたものだ。
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