学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。
本屋さんを出て、カフェにくる。

「……で? 何を言ったの?」

「え、だから何も言ってないよ」

「そ、そうだよ、さっきたまたま颯斗くんを見つけて声かけただけだから……」

「……ふーん」

「は、颯斗、くん?」

「お前らに聞くより愛奈ちゃんに聞いた方が早い」

「え……?」

わ、私?

そんなこと、言われても……。

「愛奈ちゃん、こいつらに何か言われた?」

「えっ、と……」

ど、どうしよう……。

「……分かった。言わなくていいよ」

「え……?」

「どうせ……こいつらがしたんでしょ?」

「え……⁉︎ は、颯斗くん何言ってるの⁉︎」

「そ、そうだよ! こいつは何も言ってないじゃない!」

「分かるんだよ。 ……愛奈ちゃんのこと好きだから」

「……っ」

好き……?

『あんたのこと好きなひとなんていないから』

お姉ちゃんに言われた言葉が蘇る。
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