学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。

「愛奈ちゃんにそんな事情が……」

「言ってなくて、ごめんね」

家の事情のことは誰にも言ってない。

だから、由奈ちゃんが初めて言った人だ。

「あ、謝らないで……！　そんなこと言いたくなかっただろうし……」

由奈ちゃんは優しい。

「あ、ありがとう……」

「大体さ〜なんで愛奈ちゃんがこんな目にあってるのかな……」

「わ、私のせいだよ！」

「愛奈ちゃんは何もしてないでしょ⁉︎ 自分を責めすぎだよ！」

自分を……責めすぎ？

「ほ、本当のことだから……」

ーキーンコーンカーンコーン

「あっ……チャイムなっちゃった……」

「戻ろっか？」

「う、うん」

由奈ちゃんの言葉に頷く。

二人で廊下を歩いて、教室に戻る。






ーガラッ