学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。
は……? 好きなわけ?

あんな女のことを? なんで?

大体、どこで出会ったの?

あ……確か、前颯斗くんが1年に告白したって言ってたわね……。

まさかそれが……愛奈?

なんで……、なんで私じゃないの?


なんで、愛奈なの⁉︎

奪ってやる。

愛奈よりいい立ち位置にいないなんて信じられない。


じゃないと、努力した意味がないわ。

颯斗くんみたいな……良い男と結婚するのよ。

颯斗くんに相応しいのは、この私。

「あ、あの……? どうしたんですか?」

「いや……! なんでもないよ!」

「そうですか……」

悲しそうな顔をした愛奈に嫌気がさす。

また自分の部屋に戻る愛奈。

もう、本当に何なの?

「颯斗くん……私がそんなことを、するように見える?」

こんな言い方をすれば、流石の颯斗くんでも「見えない」って言ってるくれるはず。
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