学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。
皆んなが皆んな……私の味方になってくれるはずがないんだ。






家に帰って、部屋に戻ろうと階段を登る。

「あ、愛奈。 話があるんだけど」

お姉、ちゃん……。

「う、うん……」

「こっちに来て」

お姉ちゃんに着いて行く。


お姉ちゃんの部屋に入る。

ーパチンッ

え……?

頬を叩かれて、思考が停止する。

「あんた……なんなの⁉︎ 私が……悪者じゃない!」

「……」

「……なんで、あんたは……いつも、悪役にならないの!」

え? 悪役に、ならない?

「いつも、あんたが上にいる」

私が……上に?

「……もういいわ、あんたを苦しめる道具はまだあるから」

苦しめる、道具……?

……怖い。

「出て行っていいわよ」

お姉ちゃんにそう言われて、部屋を出て行く。

お姉ちゃんの部屋、初めて入ったけど可愛かった。

ぬいぐるみが沢山あって、机も可愛かった。

私の憧れの部屋だった。

いいなぁ……。
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