学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。

お姉ちゃんと期末テスト

「ねえ、聞いた?」

「あー美里先輩の?」

「うん……この前の期末テスト……学年2位だったらしいね」

え……お姉ちゃんが?

誰よりも努力していた、お姉ちゃんが……?

1位は……誰なんだろう?

「颯斗先輩は特進クラスだから違う難しいテスト受けたらしいけど、満点だったって!」

「さすが、先輩!」

颯斗先輩は1位だったんだ……。

「あ、この学年での1位は……またあいつ」

「え〜また?」

「なんか嫌だよね」

仲良くなれたと思ってたんだけど、悪口はなくならないな……あはは……。




「愛奈ちゃん、また学年1位だったって?」

「あ、はい……」

「すごいね〜!」

「せ、先輩の方がすごいですよ……」

特進クラスで1位なんて。

「そう? ありがとう……あ、そういえば愛奈ちゃんのお姉さん……悔しそうにしてたから、気をつけてね」

「……?」

どう言う……ことだろう?

「怒らせたら、怖いでしょ?」

なんで知ってるの?

学校では、私がいじめてる立場って言われてるのに。

まるでー本当のことを知っているような言い方。

「じゃあね」

「あ、はい! さようなら!」
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