学校1人気の先輩は私だけを溺愛する。
「は、はあ? 何を言い出すのかと思ったら……あ、そうそう。 愛奈、テストの結果どうだった?」

テストの……結果?

ここで私が……満点の結果を見せたら、お姉ちゃんはどうなるの?

「…………」

「何黙ってんのよ! 早く見せなさい!」

手に持っていたテスト結果の紙を勢いよく取られる。

「あっ……」

「……すごいわ! 満点じゃない!」

え……?

「さすがだわ……! 満点だなんて……」

まるでーお姉ちゃんに話すような喋り方。

「お、お母さん……?」

「どうしたの? 愛奈ちゃん」

愛奈……ちゃん?

ど、どうして、ちゃん付けなんて……。

あ……私が満点だったからだ。

「ほら、なんでも言っていいのよ?」

「…………」

酷い。……お母さんは結果が全てなんだ。

「何でもないよ……」

「そう? 何かあったらいいなさいよ?」

優しい口調に違和感がある。

「お、お姉ちゃん……」

「何? 私を哀れんでるの?」

「ち、違うよ……」

そんなことは決してない。
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